今、ロシア武術システマのスティックマッサージのコースを受けてます。
これは「体の不調を改善する」システマの技術を教えてもらえるコースです。
なぜ昔から武術には健康法や医療技術があるのでしょう?
武神館には秘致武九があり、合気道にも真向法に似た体操があるらしいです。
たぶん他の古来の武術にもあるんでしょうね。
なぜ武術にはこういう側面があるのか、システマを始めてどうなったか、について書いてみました。
争いが日常の生活
いきなり石器時代にたった一人で取り残されたと想像してみてください。
どうやって生きていけばいいでしょう?
雨風をしのげるところを確保しないといけません。まわりは野生動物ばかりです。食料も一人で確保する必要があります。
一人だけで生きていくのは大変だよ
たぶん仲間を見つけたほうがよいよ。
運良く人と出会えました。でもすぐに仲間になれるでしょうか?
運良く仲間が増え、別のグループと出会いました。有効な関係を築けるでしょうか。
小競り合い程度ならまだマシですが、村を奪うつもりだったら仲間を守らなければなりません。
日本では、ほぼ中世辺りまでこういうことばかりでした。
平安貴族なんてほぼ暴力組織で、気に入らない政敵の人間を拉致して拷問にかけたりとそういうことばっかりやってました。(藤原伊周による花山法皇襲撃事件などが有名ですね)
殴り合う貴族たち (角川ソフィア文庫)
ヨーロッパも同じで、フランス王国に最初のカペー朝のころは王家の領土はパリの辺りのみで周りは諸侯だらけ、自分の身は自分で守るしかありませんでした。
戦士や騎士の生活
最初から騎士や武士の専門職があったわけではなく、最初は兼業でした。いざとなると徴兵されたり自ら志願したりして戦いに参加してました。
生活を守るための戦争や争いは必要だったとしても、生き残りたいですよね。
ですが体調を崩したまま戦いに参加したら、どうでしょう?
相手も待っててくれませんからねぇ
戦果が挙げられないどころか、戦死してしまうかも
鎧が破損していたら?
自分の剣の刃が欠けてて、切れなかったら?
乗っている馬の体調が悪かったら?
ですので戦士や騎士には十分な準備・管理が必要であり、日頃からそういうことをやっていたんだ、ということだと思います。
戦争がないときは体を鍛え、体調を整え、武具を管理し、馬の世話が必要だったと推測できます。身体が資本、ですね。
これが武術にマッサージやストレッチが付随している理由の一つではないかと思います。
そして、これが現在社会にも適用できるものだと思います。
システマはシステム
昔から機会があれば、そういう技術を学びたいと思ってました。なんとかその機会に恵まれ、(でもマイペースで)少しずつ学んでいってます。
ミカエルがよく言う「システマは武術だけではなく、もっと総合的なもの」という意味が理解できます。
わたしがシステマから学んだ健康面の効用として
- 頭痛や頭の疲れも回復できるようになってきた
- 感情面をコントロールできるようになってきた
- 疲れて動かなくなっても、とりあえず動けるようにできる
- 腰痛、膝痛にならない、そういうふうに動ける
- 本当のストレスがない状態というのを理解しはじめた
私の仕事は IT エンジニアで、お客さんの問題を解決するサポートという仕事です。
タイプのし過ぎで腱鞘炎にもなり、頭痛持ち、問題が解決しないまま休日にはいりストレスを溜める時もありました。
慣れもありますが、腱鞘炎も今は殆ど出ません。インターナルワークで掌の中での力の方向・量をコントロール出来つつあるからだと思います。
昔ぎっくり腰をやりましたが、腰に力(テンション)が集中させず、素通りさせることで、今は腰痛にはなりません。
体調や生活を管理して、仕事で成果を積み上げていく点においては、昔も今も変わらないのではないかと思います。