仕事が広告代理店ではありませんので、ほとんど発想法というものは使いません。
それでもリーダーの困った命令で、いわゆる「そのままストレートにやったら炎上する」というような場合では、なるべく
斜め上を行く
くらいのアイデア(戦略)を見つけ、密かにやって穏便に済ますことは多々あります。
(皆さんもあると思います)
そんなときに使う発想法をご紹介します。
よく使う発想法とは
通常のビジネスでは特別な方法は必要なし
巷ではアイデアというと新商品など「目的」となるもののアイデア出しの本がおおいです。
たいてい広告代理店が出してるので仕方ないですが、個人的には
「上手くいく方法」を見つけ出すアイデア出し
の方が断然多いです。
そのせいか、基本的にはマインドマップやリストに書き出して分析しているうちに、戦略が見つかり実行完了、というパターンが多いです。
本当に頭の中を書き出すということは基本だと思います。とりあえずやっとけばなんとかなります。
ただそうは言っても考え方の方向性というものがあると思います。
基本的には論点思考でまとめます。
今の論点をワンランク拡大させ、相手の上司やその上の上司が納得するであろうレベルの論点に持っていき、三方よしの状態にもっていくようなアイデアを出すようにします。
相手も相手の上司に報告するわけですからね。
説得やネゴ、問題解決についてはこれでほぼ解決します。
純粋なアイデア出しで使う方法
でも純粋にアイデア出しをしたいときがあります。
何度も分析したが良いアイデアが出ない、そんなときは個人的には
- オズボーンのチェックリスト
- SCAMPER
- 放っとく
のお世話になります。
あまり強制的にアイデア出しをするのは好きではありませんが、必要なときはしょうがない。
チェックリストを見ながらやります。
その方法(というかチェックリスト)をご紹介します。
強制的なアイデア出しの方法
個人の思い込みや視野の限界を乗り越え、もっとひろい視野からのアイデアを見つけるためにチェックリストを利用する方法です。
オズボーンのチェックリスト
ブレイン・ストーミングの考案者、アレックス・オズボーンが考案したチェックリストです。
チェックリスト9か条と考え方
出典はこちら。
- 転用(Other uses):改変・改良すれば(またはそのままで)、他に用途はないか?
- 適合・応用(Adapt):他にこのようなものがあるか? 過去に匹敵したものは何か?
- 変更(Modify):色・形・音・匂い・意味・動きなど、新しいアングルはないか?
- 拡大(Magnify):大きさ・時間・頻度・高さ・長さ・強さを拡大できるか?
- 縮小(Minify):より小さくできるか?携帯化できるか?短くできるか?省略できるか?軽くできるか?
- 代用(Substitute):他の材料・他の過程・他の場所・他のアプローチ・他の声の調子・他の誰か・異なった成分など、他の何かに代用できないか?
- 再配置(Rearrange):要素・成分・部品・パターン・配列・レイアウト・位置・ペース・スケジュールなどを変えられないか?原因と結果を替えられないか?
- 逆転(Reverse):逆(正反対)にできないか? 後方(前方)に移動できないか? 役割を逆にできないか?ターンできないか?反対側を向けられないか?マイナスをプラスにできないか?
- 結合(Combine):組合わせられないか?目的や考えを結合できないか?一単位を複数にできないか?
使いかた
問題解決ではないので、最初にアイデアのたたき台をつくります。
一文でいいと思います。
それの文節を個別に上記のリストに沿って変換していくことでアイデアを出します。
注意としては、紙に書いたりマインドマップに書き出して、アウトプットしながら作業を進めていくことです。
頭の中だけではほとんど働きません。
SCAMPER
SCAMPER はオズボーンのチェックリストの改良版だということです。なので使いかたは同じです。
各項目の質問について、自問自答していき、アイデアを出していきます。
慣れてないうちはこちらを使ったほうが良いかもしれません。質問が具体的だからです。
表にしたら長くなったので、アコーディオンにしました。(クリックすると開きます)
S1)代用可能な部分はどれか
S2)何を代わりに使うことができるか
S3)ほかに誰を含めることができるか
S4)ほかにどんなグループを含めることができるか
S5)代わりにどんなプロセスを使うことができるか
S6)代わりにどんなマテリアル(モノ)を使うことができるか
C1)何を組み合わせることができるか
C2)ブレンドする(混ぜ合わせる)ことはできるか
C3)どんな種類のアンサンブル(取り合わせ)を使うことできるか、創ることができるか
C4)部分同士を、どのように組み合わせることができるか
C5)目的同士を、どのように組み合わせることができるか
C6)アプリケーション(応用方法)同士を、どのように組み合せることができるか
C7)マテリアル(モノ)同士を、どのように組み合せることができるか
A1)これは、ほかのどのような考えを思い付かせるか
A2)何かほかに、これに似たものはないか
A3)過去に似た状況はないか
M1)さらにTwist(ひねり、コトの意外な曲折)を加えることができないか
M2)その意味あいを、どのくらい変えることができるか
M3)色や外形を、どのくらい変えることができるか
M4)サウンド(音、騒音、音声)を、どのくらい変えることができるか
M5)何を加えることができるか
M6)高さ・高度をどれくらい増やせるか
M7)重さをどれくらい増やせるか
M8)強度をどれくらい増やせるか
M9)頻度をどれくらい増やせるか
M10)価値をどれくらい増やせるか
M11)何を減らすことができるか
M12)何を縮小することができか
M13)何を簡素化することができるか
M14)控えめに言うことができるのは、どんな部分か
M15)サイズをどれくらい小さくできるか
M16)重さをどれくらい軽くできるか
P1)そのままで、何かほかへ使えないか
P2)もし一部を変えたら、新たに生まれるほかの用途は何か
P3)ほかにどんなマーケットが受け入れるか
E1)何を、取り除くことができるか、省略することができるか
E2)ある部分がない時、どうやって実行するか
E3)何を犠牲にできるか
E4)あげてしまえるものは、何か
R1)ほかに、どんなパターンが使えるか。
R2)ほかに、どんな配置が使えるか
R3)ほかに、どんなレイアウトが使えるか
R4)何を交換できるか
R5)何を置換できるか。言い換えられるか。
R6)何を、再結合できるか
R7)逆にしたらどうなるか
R8)上下逆さまにしたらどうなるか
R9)内外を裏返したらどうなるか
出典はこちらです。
時間に解決してもらうしかないときもある
いくらやっても合格レベルのアイデアが出ないことはあります。
それはもう、あなた個人、もしくはグループの限界なのです。
そんなときは、とりあえずお蔵入りにします。
それでも経験を積んでいくと半年後にいきなり合格レベルのアイデアが見つかるときがあります。
いつになるかはわかりませんが、ほぼ間違いなく100%見つかります。
なので案件を一旦置いといて熟成するまで待つ、というのも有効な手なのです。
つまり、とりあえず
放っとく
ことにします。
まとめ
- 発想するとき、マインドマップと論点思考の考え方で、ほぼ9割以上は良いアイデアがでる。
- 純粋なアイデア出しをするときは、オズボーンのチェックリストと SCAMPER を使うことで、視点が広がり、アイデアも出やすくなる
- 時間が解決することもある
参考文献
個人的には無料のサイトで学んだ気がします。
参考文献であれば、下の本ががそれに一番近いです。
こういうのは方法を知ったら、あとは実践のみです。
そういう意味でカタログ的な本もいいと思います。お値段もお安いですしね。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。