KT法の PA (問題分析) の考え方を利用して目標達成プランを作ってみたいと思います。
練習してるけどなかなか上達しないという人。
人生が思った方向とは違っているという人。
そういう人たちは、なんとなく努力している人たちかもしれません。
そんな人に役立つ情報です。
テーマは何でも良いんですが、一番身近なシステマの上達プランにしようと思います。
プランというより、「目標達成のための課題の洗い出し」かもしれません。
PA (問題分析) で練習プランを作ってみる
PA (問題分析) 自体の考え方、大まかな流れは以下のとおりです。
- 正しい、あるべき姿があって
- 今はトラブルを起こしている状態
- 両者どこが違っているかをみつけ
- その部分を修正する
理想のモデルを分析しよう
今回は、理想形と現在の自分を比較して課題をみつけ、足りないところを集中して練習していこう(もしくは解決していこう)、という記事です。
理想形のモデルが実際にいることが望ましいです。
細かいところを比較していくので、できるだけ具体的な姿を想像できるほうがいいからです。
さきほどの PA のプロセスを上達プランのために少し変更するとこうなります。
- 理想形のモデルをみつけ、自分にとっての正解を決める
- 理想形を分析する
- 自分に何が足りないかを理解する
- 自分に必要なスキルを身に着けていく
この分析ですが、何度も見直すこと前提です。
大体、初心者の分析なんて当てにならないからです。
そういうと
最初からマスターや先生にプランを作ってもらったほうがいいのでは?
と、思うかもしれません。
でも生徒一人ひとりのカルテを作ってくれる先生はとても親切な先生です。
普通は作ってくれません。
自分のカルテは自分で作るのです。
それに変更するとはいえ、それほど見当違いなものにはならないので安心してください。
自分でやったほうがメリットが多いのです。
具体的にかんがえよう
これは他の分野の先生やインストラクターたちも言っていることですが
漫然と
うまくなりたい
強くなりたい
と思っている人は、練習してもなかなか上達しません。
それより、
指運びの精度を上げたい
ストライクのステルス性を上げたい
と、具体的な目的を持って練習している人のほうが上達します。
その具体的な目的を見つけるために PA をつかいます。
実現するための方針・対応策を考えよう
課題は PA で洗い出すことができます。
課題を浮き彫りにすると、
- 目的がより具体的にわかるようになります
- やるべきことがみえてきます。
- 課題の方針・対応策がみえ、具体的な練習目的が見えてきます。
システマの練習方針・プランを作ってみよう
正解と比べてみる
ではシステマの上達についてなので、理想形、自分にとっての正解を
ミカエル
とします。
ミカエルと自分の違いを浮き彫りにすることが目的です。(おそろしい)
思いつく限り着眼点をリストしてみましょう。やり方は
- とにかく書き出して、リストしていきます。
- 途中でグループ分けします。着眼点を増やすためです。
- グループ分けしてから、着眼点が少ないグループの項目がもっとないか、考えます。
- これを繰り返していきます。
下の表は例として私が考えたものです。
グループ | 小グループ | 着眼点 | 違いの観点 |
---|---|---|---|
単独スキル | 精神・心理 | 聖書の教え | 知識としての違い |
考え方 | 日常生活の考え方の違い | ||
呼吸 | 深さ 使い方などのちがい | ||
物理面 | 体幹 | リラックス程度・場所 | |
四肢 | リラックス程度・場所 | ||
常にまっすぐ | どれだけ真っ直ぐか | ||
持続力 | リラックスの持続具合 | ||
対人スキル | 現場 | 接触時 | 相手と接触したときの物理的、精神的なちがい |
対面時 | 相手と対峙したときの態度・心理 | ||
体術 | インターナルワーク | 内部感覚 | |
重心コントロール | 内部感覚 | ||
テンションコントロール | 内部感覚 | ||
アンコンタクト | 心理的な影響度 | ||
武器術 | ナイフ | 慣れ具合 | |
ガン | 慣れ具合 |
横道に逸れますが、これは分類ではありませんので注意が必要です。
着眼点を増やすための手段としてのグループ化です。
グループ間で共通なものがあるのが普通ですので、たとえば呼吸やリラックスは対人スキルでもあるし、考え方も対人スキルでもあるので、分類がおかしい、というわけではないです。
本来ならグループは表に出すべきではないのかもしれませんが、わかりやすさのために出しています。
上達したい項目を考えてみる
違いを具体的にイメージができれば、課題も見えてきます。
ところで同じミカエルを正解に置いても、人によりシステマを練習する目的は違いますよね。
私は格闘技で強くなれればいい
私はシステマを理解して強くなりたい
私は健康になりたいです
課題が見えても、おのずと上達したいテーマや項目がちがってきます。
なので、ここで上達したいテーマや項目を自分の好みに合わせて決めます。
好き勝手に決めてください(笑)
練習したくない項目や「いらないでしょ」と思う項目は練習しなくていいです。
本当に必要なら後で練習するようになりますから。
私が正教会に入っているのは、システマの心理面においても興味があったので、その分野においても理解したいと思ったからです。(それだけではありませんが)
もちろんキリスト教に入らなくても上手な方は沢山いますので、必要かどうかは人それぞれだと思います。
先に進もう
上達したいテーマが浮き彫りになると、以下のことも考えられるようになります。
- インストラクターにどういうことを教えてほしいのか
- マスターになにを質問すべきなのか
- 今後、自主練で何をしていく必要があるのか
- どこのセミナーに通ったらいいのか
人と同じ練習をしても、テーマが決まっていると上達も早くなってくると思います。
一緒に練習している人と比べてみる
正解だけでなく、一緒に練習している人とも比べてみるのも良いかもしれません。
- この人はなんで上達しているのか?
- なぜいつもリラックスしてるのか
- 自分との違いは何か?
結局「練習量の違い」という結論になってしまうことも多いですが、
環境も人それぞれなので、問題に気づけばそれに対する対策や考えようもあるので、
やってみても無駄ではないでしょう。
まとめ : PA (問題分析) を使って練習プランをかんがえました
- 自分にとっての正解と、今の自分の違いを洗い出しました。
- 課題を具体的にすることで、自分の目指す方向性を確認できました。
- 乗り越えるべき課題を理解できました。
- どのように練習すべきなのか、対応すべきこともみえるようになりました
最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。